Brain’s Session

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Brain’s Session

USDを頭脳面から支える、ブレインたちが語るあれこれ。

社員インタビューなどをご覧になった方の中には、「USD、やばいんじゃない?悪い意味で」と思われた方もいるかもしれません。そこで今回は、そんなマイナスイメージを一発で吹き飛ばす、強烈な記事を掲載します。その名も「Brain’s Session」。USDのビジネスを頭脳面、技術面で協力にサポートしてくださっている、各分野のスペシャリストにご登場いただきます。この記事を読めば、あなたの印象も「USD、やばいんじゃない?良い意味で」にコロッと変わるはず!

 

近藤幸直氏/株式会社USD 大目付
田中謙司氏/東京大学大学院工学系研究科准教授 工学博士

Session01
社長・上原正士のこと

近藤
僕は上原さんとは前の会社からの付き合いです。若いころの彼が優秀だったかと聞かれれば、あまり覚えてないなぁ。

田中
いやいや近藤さん、そこははっきり言って頂かないと。

近藤
いやいや、ハハハ。だからね、上原さんが会社を設立して、その名をUSDにしたと聞いた時、センスあるなと思った。これは明確に覚えていますよ。

田中
UNITEDのU、SYSTEMのS、DESIGNのDでしたね、たしか。

近藤
そうそう、デザインとしたところにセンスを感じたの。ふつうはエンジニアリングとかにするじゃない。

田中
確かにエンジニアリングは狭く感じますよね。技術だけに特化しているような印象がある。

近藤
自分は文科系の人間ですから、エンジニアリングだと理科系の印象が強くて、デザインとなると、そこに文科系の要素も入ってくるように感じるんですよ。言葉から受ける印象に広がりが持てる。

田中
でも、その分漠然としますよね。何やっている会社か、外から見るとよく分からないというような。

近藤
そこが上原さんのパーソナリティだと思うんだな。エンジニアでもないし、デザイナーでもない。「あいつ、いつも何してんだ?」という印象が昔からあった。

田中
システム設計とかシステム開発とか社名につけた方が分かりやすいですが、なんでもやってやるといった、風呂敷を広げようという意識があったのかもしれないですね。いまの上原さんの印象からすると。

近藤
まあ、いいかげんと言ってしまえばいいかげんなんです。

田中
そういう意味では東大でもシステムデザインという言葉を使うようになっています。これまで東大は要素レベルの開発は強かったんですが、これからは要素や材料などを組み合わせて、いかにシステムレベルのものにしていくかが重要視されています。そういう意味では、上原さんは東大の研究レベルと同等のことを考えておられたのかもしれませんね。

近藤
それはないですね。あり得ないでしょう。

Session02
USDのVisionのこと

田中
そういえば先日、トランプ大統領がTwitterで「NO GUTS,NO SENSE,NO VISION」と発言しましたね。発言そのものは賛成しかねるけれど、ベンチャーを立ち上げる人間にはガッツとセンスとビジョンが必要ですよね。USDにもこの3つがありますよね。
引用:トランプ大統領ツイッターより:2019Sep18:”Jay Powell and the Federal Reserve Fail Again. No “guts,” no sense, no vision! A terrible communicator!”

近藤
上原さんについて言えばね、確かにガッツとセンスはありますよ。これは間違いない。ただビジョンについては、どうかな?

田中
いやいや近藤さん、さっきから上原さんをディスりすぎですよ。私は、梁山泊というかね、社員がイキイキと楽しく働ける場をつくることが、彼のビジョンじゃないのかなと感じるんですよ。USDに集まった異能の人たちと社会との接点を見つける役割を、上原さんは持ち前のガッツとセンスで、一生懸命にやっている印象を受けます。

近藤
良いこと言いますね。持ち上げすぎのような気もしますが…。確かに上原さんはね、非常に人たらしのセンスを持っているとは思いますね。うまい人脈をつくるんだなぁ、不思議と。

田中
それは確かに感じますね。私からすれば、近藤さんと知り合えたのも上原さんのおかげですからね。

近藤
だから彼ももっと大きなビジョンを持てばね、その人脈が活かされて、大きなことを成し遂げる可能性は十分にあるんだよね。

Session03
USDに期待すること

近藤
この前上原さんに、今後どうしていきたいの?と聞いたんだよ。そしたら世間を変えるような大きなことをしたいというんだよ、真顔で。ウォークマンが若者文化を変えたように、iPhoneが社会を変えたように。

田中
それはまた、すごいこと言いますね。

近藤
それにはまず、会社を変えていかないといけないね。USDはとても居心地の良い会社だと、傍から見てても思う。社員も辞めないしね。でもそれは居心地が良いからであって、社会を変える何かを生み出そうという熱気のせい、とまでは言えないね。

田中
はみ出し者が組織には必要ということですね。上原さんがよく仰る「組織=ドラクエ」論ですね。最初は戦士を集めればゲームを進められるけれども、レベルが上がって、打撃だけでは倒せない敵が出てきたときには魔法使いや僧侶を集めなければいけない。そういう意味では、いまUSDに必要なのは魔法使いや僧侶かもしれませんね。

近藤
それはある意味真実ですよ。勇者=指導者は確固たるビジョンさえ持っていればいい。指導者のビジョンに惚れて人はついてくるものだからね。いまは指導者のゆるさに気を許して集まっているような気もするけどね。

田中
そういう意味ではUSDのゲーマー(URL参照:社員インタビュー ネトゲ廃人)なんかは魔法使いにレベルアップしたエンジニアとも言えますよ。

近藤
彼のブロックチェーン技術の知識量はすごいね。第一人者と言っても良いくらい。

田中
そうです。私の研究室でブロックチェーン技術の研究をはじめた当初は、どの開発会社と組むか相当悩んだんです。それで知り合いの方に相談したら、USDさんを紹介されて、やってきたエンジニアがゲーマーだった。彼、「これから勉強します」と言うんです。正直不安でしたけどね、彼の勉強量は相当なもので、瞬く間に技術をマスターしてしまった。私の研究室の学生たちもまだまだ戦士レベルでしたから、彼が魔法使いのような存在になってくれて、本当に助かりました。

近藤
ゲーマーのように、いまいる人材の中から魔法使いや賢者にレベルアップする人材をどれだけ育てられるか。外から人を取ってくるのももちろん重要だけども、いまいる人材をレベルアップさせてほしいよね。そのためには上原さんがビジョンある勇者にならなければいけない。ドラクエで言えば、上原さんは「遊び人」に近い気がするのがちょっと心配だけれども。

Session04
USDの課題のこと

田中
USDさんは小さな会社ですけど、大手SIerの傘下に入ることなく、独自の道を進んでいるのは立派だと思いますね。そういう意味でもシステムデザインの会社ですよね。

近藤
上原さんはね、言わば宮大工になりたいんですよ。タワーマンションを建てたいのなら、ディベロッパーの傘下で、その一部を担当するしかないわけです。ところが彼が建てたいのは、最先端の建築物ではなく、特殊な技術が求められるもの。規模ではなく、他の誰にも真似できないものがつくりたいんだな。

田中
そういえば近藤さんや上原さんは元々ソニーの人でしたよね。創業者の井深大氏が設立趣意書に「いたずらに規模の大を追わず」と書いていますよね。

近藤
まあ彼は読んでないと思うけどね。ソニー出身者なのに、いちばん尊敬する経営者は本田宗一郎だから。

田中
本田宗一郎には藤沢武夫というHONDAの経営を一手に引き受けた右腕がいた。技術と経営、二人三脚でHONDAを世界的企業にしたわけですよね。

近藤
USDの課題はそこ。上原さんには、右腕がいないと思うんだな。そういう人材を発見できた時、USDは一気に飛躍する可能性を秘めていると思う。

上原
いやぁ、さっきからほめたりけなしたり、言いたい放題、ありがとうございますっ!

近藤
上原さん、なんで突然!?

上原
さっきから横のテーブルで、火災保険の申し込みしてたじゃないですか。
(※この対談は、大型台風19号が関東を直撃する前日の、2019年10月11日に行われた)

田中
上原さん、火災保険入ってなかったんですか?

上原
うちの自宅、海抜ゼロメートル地帯なんでね、危ないんで、エヘヘ。前日でも間に合うっていうから。

近藤
そういう男なの、このひとは。これって上原さんのビジョンのなさを叱るべきか、それとも、この時を選んで実行できるガッツとセンスを褒めるべきか、・・ですね。

この後さらに対談は続いたが、社長・上原の闖入により、話の方向が全く違う方向に進んでしまった。はっきり言ってしまえば、脱線に次ぐ脱線で、なし崩しになってしまったこの対談は、強制的にシャットアウトされた。

田中謙司
東京大学大学院工学系研究科准教授 工学博士

1998年
東京大学工学部船舶海洋工学科卒業

2000年
東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻 修士課程修了

2000-2003年
マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク

2003-2006年
日本産業パートナーズ

2006-2007年
東京大学大学院工学系研究科 助手(2007‐12年 同 助教)

2009年
工学博士

2011年
国土交通省 政策参与(兼任:~2012年)

2012年
オーストリアグラーツ工科大学 客員研究員

2013-2017年
東京大学総括プロジェクト機構 特任准教授

2017年-2019年
東京大学大学院工学系研究科 特任准教授

2019年
東京大学大学院工学系研究科 准教授(現職)

近藤幸直
IT系企業監査役
株式会社USD 大目付